子育てに関する情報

いま話題の「子育て支援員」にはどうやったらなれるのかまとめてみた

この記事でわかること

  1. 「子育て支援員」になるための研修の内容
  2. 狭山市では子育て支援員の研修は行われているのか

2022年の全国の年間出生率は80万人を切り、少子化問題が確実に意気的状況にあると言える現在。

岸田首相は2023年年頭の記者会見で「異次元の少子化対策」という表現で、急激に進む少子化問題に取り組む姿勢を示し、今後さらに”子ども”や”子育て”をめぐる政策が強化されようとしています。

そんな中で、「子ども・子育て支援新制度」において、保育士の人材不足を解消すべく創設された「子育て支援員」という資格。

地域の実情やニーズに応じた保育や子育て支援に必要な専門知識や技能を習得し、保育士資格の有無の関係なく、現場で働くことができるということで、今後ますます需要が高まることが予想されます。

では、この「子育て支援員」になるための研修制度の内容とは一体どんなものか。

子育て支援員の研修の内容をまとめてみました。

イマ話題になっている「子育て支援員」について調べてみた この記事でわかること 子育て支援員とはどういったものなのか 狭山市では子育て支援員に対してどのような対応をしているか ...

「子育て支援員」になるための研修の内容は?

子育て支援員が働く現場は、保育園から子育て支援センターと幅広いです。

そのため、基本研修と各施設の特徴に応じた内容を学ぶ専門研修に分かれています。

基本研修の内容について詳しくみていきましょう。 

子育て支援員の研修の内容

基本研修8科目(合計8時間)の内容について

全コース共通の基本研修は、子どもの発達や子育て家庭の現状など、基礎技術や知識を学び、”子育て支援員としての役割を理解すること”を目的に、子育て支援員として最低限修得しておくことが必要な基礎的な知識・原理・技術・論理について修得します。

  1. 子ども・子育て家庭現状(60分)
  2. 子ども家庭福祉(60分)
  3. 子どもの発達(60分)
  4. 保育の原理(60分)
  5. 対人援助の価値と論理(60分)
  6. 子ども虐待と社会的養護(60分)
  7. 総合演習(60分)

※なお、基礎研修はどのコースを選択しても受講必須科目ですが、保育士・社会福祉士の資格所有者はこの基礎研修が免除されます。

専門的科目研修の内容について

専門研修では、おおきく4コースに分かれて、さらに各子育て支援の事業によって細かく細分化され、専門的知識を学び深めます。

地域保育コース

地域保育コースは共通科目に加え、3コース「Ⅰ.地域型保育」「Ⅱ.一時預かり事業」「Ⅲ.ファミリーサポートセンター」から選択受講します。

選択科目では各事業の概要と理念、保護者対応などを学びます。

共通科目(12科目15~15.5時間)

乳幼児の発達や心理、安全確保など、乳幼児の発達や心理、安全確保など保育に関する基本的な概念と知識を学びます。

選択コース
地域型保育 : 6科目 6~6.5時間、2日以上の見学実習

地域型保育についての知識や倫理を学び、保育技術を修得する研修内容です。

Ⅱ.一時預かり事業 : 6科目 6~6.5時間、2日以上の見学実習

保育を受けることが一時的に困難になった子どもを、保育施設等において一時的に預かり必要な保護を行うために、一時預かりの事業内容や倫理を学び、技術を修得する研修内容です。

Ⅲ.ファミリーサポートセンター : 4科目 6.5時間

ファミリーサポートセンターで支援を行いたい方が、子どもの発達・遊び・安全と応急処置など、子育てや保育に関する知識を学び、安全・安心に支援活動を行うための基礎知識を学べる研修内容です。

放課後児童コース : 6科目9時間

放課後児童クラブの補助員は、基本的に放課後児童支援員の業務全般を担うという考えをもとに、新たな子ども観や現代の子育て環境の変化、子どもの理解のための基礎知識、子どもの育成支援、安全・安心への対応を学べる研修内容です。

社会的養護コース : 9科目11時間

虐待を受けた児童などの社会的養護を必要とする子どもの理解といった、社会的養護の基本的な理解や支援技術を深める研修内容です。

地域子育て支援コース

地域子育て支援では、事業ごとに従事者に求められる資質に違いがあることから次の3つの研修カリキュラムに分かれ受講します。どのカリキュラムも、各事業の概要と基本的知識を学び、事業内の事例検討などを通して理解を深めます。

利用者支援事業基本型 : 9科目24時間

直接保育を行わず、相談やソーシャルワークを主とした特性に鑑みた研修内容です。

利用者支援事業特定型 : 5科目5.5時間

特定型は保育に特化した事業を行うことから、基本型の内容と共通する部分に加えて、保育資源を把握するといった研修内容です。

地域子育て支援拠点事業 : 6科目6時間

地域子育て支援拠点事業は、利用者の身近な立場から寄り添った支援を行うという特性を踏まえた研修内容です。

埼玉県狭山市で「子育て支援員」研修をしているのか調べてみた

現在のところ、狭山市としては「子育て支援員」の研修は行われていません。

しかし、令和4年度は、埼玉県より委託を受けた株式会社ポピンズプロフェッショナルによって「子育て支援員」研修が開催されていました。

令和5年度の実施については、現段階では未定となっていますが、令和4年度には開催された研修についてまとめました。

(1)研修受講対象者

埼玉県内に在住、または埼玉県内で保育や子育て支援分野の職務に従事している、または今後従事することを希望している方

(2)開催時期

<第1期>

申込開始:5月19日~

研修実施:7月~9月

<第2期>

申込開始:8月10日~  

研修実施:10月~12月

(3)受講費用

研修への参加費用は無料。

ただし、会場までの交通費、昼食代などの実費、見学実習先が求める検査や予防接種などの費用、オンライン受講時の通信費、コースによってはテキスト代などの費用は自己負担。

(4)研修コース

全コース共通の基本研修

選択カリキュラム 6コース

  1. 地域保育コース<地域型保育事業>
  2. 地域保育コース<一時預かり事業>
  3. 地域子育て支援コース<利用者支援事業>
  4. 地域子育て支援コース<地域子育て支援拠点事業> 
  5. 放課後児童コース 
  6. 社会的養護コース 

以上の講義に加え、実習または見学が必要な科目もあります。

現在勤務している事業所に関するコースを受講している場合、基本的に実習は当該事業者で行います。

(5)受講方法

インターネット経由で録画講義を視聴するオンデマンド配信や講義のライブ受講を含んだカリキュラムでの開催でした。

狭山市では、保育園や保育所や子育て支援事業所において、子育て支援員の資格を持つ方の求人が常時多く見られます。

全国的にも慢性的な保育者不足に陥っている保育業界で、子育て支援員の活躍する場が、今後一層広がっていくと考えられます。

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「こんな子育て支援があればいいのに」なんかも、ぜひぜひ教えてくださいね。